かめですんまそん。。


私の2000年吉さま舞台ベスト3は 1、三人吉三 お坊       二月歌舞伎座 2、熊谷陣屋 熊谷次郎直実   二月歌舞伎座 3、籠釣瓶  次郎左衛門    五月松竹座  昨年末に書き上げるつもりだったのに、風邪を言い訳にだらだらと新世紀に突入。 小心者なので毎日気にはかかっていたのだが、なぜか熊谷で立ち止まってしまい、これは二月に伝統文 化放送で見てから記憶を掘り起こして書こうと思う。  で、「籠釣瓶」我ながら次郎左衛門さんだけをおそるべき集中力でみた。意地汚しゆえに一度しか観 られないからと吉さまだけ凝視スコープ内蔵型のように見つめ倒してしまった。 一に、じろざさんが八ッ橋に惚れて愛想づかしされ、可愛さ余って憎さが百倍で殺しちゃうまでの説得 力。 やはり、どんなに惚れても色街の女性に刃傷沙汰はご法度だし、しかもことが起こってから数ヶ月の時 間を経て凶器も殺意も隠していく計画性。田舎のお大尽の逆上とは見えにくい。満座の中で愛想づかし されることの屈辱ってのがよっぽど伝わってこなければ。屈辱よりは「哀しみ」にのみこまれていくじ ろざさんだった。  が、しかし、人間を超えてる。ちゅーか生身の男を超越しちゃってる無垢さ。肉欲を超えちゃった女 神への崇拝のような愛を裏切られた結果の反逆。のように納得させられる説得力であって、廓の女との 肉欲やら見栄やらステータス、ゲームとしての恋愛ざたの果てとは全然見えなかった。廓で遊んでると きから、あまりに無邪気で無垢であって、愛想づかしされるときも同業仲間への見栄や外聞の悪さで激 昂していくというより、自分の崇拝するものの偶像を壊されていくことへの怒りと哀しみに壊れていく 男。 この殺人者だけれども聖人さまのような人間性のエキス抽出表現って吉さま独自。 見終わってから疲れる疲れる。ぐったぐったのへっろへろ。 何か、後味悪いというよりは、人間の原罪や許しみたいなものを考えさせられる。 何かしらつきつめた純粋性というか。だから、色街の女を所詮は金で自由にして、愛想づかしされたか らってその場ではおさめて、実はずーっと恨んだまま計画的殺人をする。っちゅー現世的人間的厭らし さはほっとんど無い。くどいようだが、徹頭徹尾ずーっとイノセントなんですもの。うーん。 めちゃめちゃ感動というか衝撃的だったなぁ。もちょっと生身の男の人の匂いやちょっとやらしい色気 も見たいけどなあ。いや、もちろん色気も愛敬も、田舎の人だけれども、お大尽な鷹揚さや人の良さ、 立派さも十分なんだけども。 結果的には八ッ橋を殺しちゃうんだけど、なんかじろざさん自身が殉教者のように見えました。はい。
    二十一世紀に観たい吉さま舞台は 1、吉野川  大判事 2、直侍   直はん 3、井伊大老 井伊直弼 吉野川の大判事。これは見たい。でも、もう少し年齢を重ねても大丈夫そうなので、優先順位から いくと、直はんだわぁ。ちょっと世話物あんまり合わないかしらんとも不安もあるけども。そして、二 枚目の小悪党にも見えにくいかなぁとの心配もあるが。。(いや二枚目には不足はないが、小悪党って とこがね) やはり、雪の中を尻端折りでナマアシで惚れた女に逢いにくるという。助六さんのようにポジじゃなく、 ネガで「俺は日本一いい男」と思わないと照れてしまいそうな役でしょ。 …見たい。。変形白馬に乗った王子さまだもん。もう、体なんか氷のように冷たくて、着物の地がひん やりして、三千歳の肩に置いた手も冷たいよね〜。ほおずりなんてされた日にゃあ、ああた。うう。(自粛) …見たい。雪の降る芝居、好きなんだもーん。ほとんど無条件降伏。蕎麦食べるとこも見たいし。 「つるつる」ではまだ甘い「つつッ」とたぐって「さッ」と勘定を払って「ついーッ」と店を出ていくという。 ウワサの。 で、「三千歳!もうこの世じゃ逢わねえぞ!(逢われねえぞ!)(?)」を聞きたい。 完全聖人化の前にぜひ。 吉さま凝視スコープ内蔵だけれども、 三千歳にはぜひ、時蔵さんを。次点希望雀右衛門さん。次々点希望松江さん。他に芝雀さん、今となっ ては絶対無理っぽいが菊五郎さん希望。(三千歳もいいと思うんだけど直はんが本役になった感があるもんね) 個人的好みで芝翫さんと福助さん以外の女方さん希望(吉さまが本に書かれてるのは「女形」ではなく 「女方」の記述なのでまねっこ。)  井伊大老は一目惚れ記念の演目。こりゃ、新歌舞伎どころか、初演は昭和戦後の新国劇なんだよねぇ。 正式年度は今わかりませんが。そんなことがわかったのは吉キチになってからしばらくしてからだが。 これはちょっとコワイもの見たさというか、青春時代にすっごい感動した映画を今見ると、「…はずか し。。」ってことが多々あるでしょ。(いや、実際に見たときも実年齢大人だったけどさ。)もう5年 弱前になさったきりだし。あの一目惚れなんちゅー自分でも信じられない感覚がどんなものだったかを 回想するにもぼちぼち見たい。 東京はもちろん、他の地でも96年4月以来なさっていないし。というか、あれをなさるのは吉さまく らいかなぁ。なんて思うんですけどどうでしょ? 吉さま凝視スコープ内蔵だけれども、お静の方希望には:雀右衛門さん、見たことないので当たり役ら しい歌右衛門さん。が、これは無理であろう。96年4月当時、歌右衛門さんで配役されてたが、 すぐ休演になってしまった。私の一目惚れ記念日が4月13日だったので、(すでに雀右衛門さんだっ た)少なくともそれより前に休演されている。もちょっと若い側室さまも見たいが、うーん。芝雀さ んなんかいいかもしれない。でも、ちょっと娘および姫っぽくなっちゃうだろうか?松江さんでも悪 くないと思う。でも、ちょっと地味か。あまりに貞女型で正室型かもしれない。時蔵さんもいいかも。 子供を失った哀しみの部分がちょっと稀薄になる気もするけど。直弼さんが死んじゃったら、私も後 追うわの一途さと気強さはいいであろう。あと愛されるに足る美しさだし。側室型美人のような気も するし。 くどいけども、個人的好みで芝翫さんと福助さん以外の女方さん希望 さて、ワーストというか、楽しみにしてただけに怒りを覚えるほどだった松浦の太鼓に関して書くべき か書かざるべきか…贔屓馬鹿一代のせいでなく、吉さまに罪はないんだけど。。 新世紀だし忘れることにしようか。。。考え中。。。 2001年 1月10日

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